ファサード幕板の塗装

店舗ファサード幕板の修理塗装です。
通行する人のほとんどいない時間帯を狙って作業します。
夏場は早朝5時頃に明るくなりますので、毎日4時前から準備しました。
三日間の作業です。



写真をご覧ください。

黒い部分も傷んでおりますが、真鍮メッキのスチールにクリヤー塗装されたと思われる(黒の下の部分)ところは塗装が剥がれ腐食が始まっているくらいの酷い状態です。


幕板の巾は約400㎜ですが、長さが25メートルもあります。
高さは3.3メートル辺りです。
まずは足場となる立ち馬と脚立を用意。
長さが長いので、立ち馬や脚立の移動が必要となります。

酷い浮きの部分はスクレーパーで除去し、全体にサンダーを掛けします。
パテが必要なところはパテ処理をし、初日の最後は浸透性のプライマーを全体に塗布します。
このプライマーはサビへの優れた浸透力で、サビごと固化し強い防錆効果が得られます。
私共の施工事例では、このプライマーを用いた箇所のサビの再発は全くありません。
私が強い信頼を持つプライマーです。
蛍光色の塗料で、プライマーの塗り上がりは下の写真のような色になります。

二日目からスプレー塗装に入ります。

初日と同じく足場を用意し、周囲をマスカーでマスキングをして塗装の準備です。
元の真鍮メッキだった部分も、その上と同色にして欲しいとの依頼です。
ウレタンプラサフを塗布し、乾燥後に研磨します。
プラサフは2回塗装しました。

三日目も同様に塗装準備をしてから塗装に掛かります。
最終日ですので気合いが入ります。
アクリルウレタンで3回塗装し仕上げました。
乾燥後、養生を外した写真が以下のものです。

いかがでしたでしょうか。

エントランスの枠の色に合わせ調色した色です。(エントランスの枠と扉の框も弊社で塗装させて戴いております。)
黒のマットな色合いは上品です。
格式の高いお店のファサードには良く映える色かと思います。


ただ、塗装する者からすると、黒のマットはいろいろ神経を使います。
淡色より濃色、白より黒が神経を使います。
それに、今回は人通りの多い通りに面しているので、作業時間が限られておりました。
夜明け前の暗い頃から用意をし、明るくなり始める頃に塗装に掛かり、人通りが増える前に終了しなければなりません。
スムーズに作業をしなければなりませんので、皆でシミュレーションを何度もして仕事に掛かりました。
それでも、細かいところで抜け落ちていたこともありました。

現場ごとに条件が異なります。
その条件によって作業方法や工程を考えなければなりません。
毎回勉強ですが、今回は特に学ぶところが多かった現場でした。


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